宵闇シロ「大人なんだからこんな始まりの関係でもいいでしょ?」

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愛してなくてもギューも添い寝もキスもできる
私には同性の恋人がいる。愛してるわけじゃないし相手も私のことを愛してるわけじゃない。なのになんで恋人になったかというとなんとなく都合がいいというか心地がいい。私の場合は幼少のころから両親や同年代の人たちにゆがんだ愛をもらうことがおおくて見返りを求めてこない気楽な相手といえば年上の女性達だった。少し甘い言葉やがんばってるフリをすれば撫でたり抱きしめてくれたり甘いお菓子をくれる。そんなお姉さんが多かったから自然と年上の女性が好きになった。

恋人は私の三つ上で露西亜の血が入ったハーフ。最初は友達でお互い恋人がいたけど性格の不一致で別れてお姉さんが「もう恋愛とか面倒ね。マメにメッセージやデートしたり精神的に負担なのよ。そもそも愛なんて不確かなもの私にはわかんないや。」と吐き出して「えっわかる。愛とかなくていいから寂しいときにギューってしあえる彼女がほしい。友達とかだと相手に恋人できたらどうしても遠慮しちゃうし。」と私が返したのが始まりだった。お姉さんは傾けていたグラスを置いて「ねえ、付き合わない?お互い都合のいい関係になれると思うのよ。年上が好きで前に私の顔や声がタイプって言ってたし悪くないと思うのだけれど。」疲れとお酒で少しうとうとしていた私はこの魅力的過ぎる提案に一気に眼が覚めた。

「冗談……じゃないよね……?確かに私ならマメにデートしたがったりメッセージの返信をせかしたりしないけど私なんかでいいの?」「ええ、お互いある意味、理想の恋人になれると思うし嫌じゃなければ。」「付き合う!」そんな始まりだった。人に知られたら変な顔をされそうだけれど、私たちは純粋な恋なんてきっと向いてなかったから。付き合い始めて好きということは伝えても愛してるといったことも言われたこともない。だって嘘をつく必要ないから。愛してなくてもギューも添い寝もキスもできる。世間一般からずれていても確かに幸せな関係。どちらか片方が別れを切り出せばあっさり友達に戻る未来もありえるけれどそれでも今は確かに恋人でお互い不満もない。それでじゅうぶん。

参考 宵闇シロ作者Twitter
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