山口要「浮イタ2人はバスノ中」

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「もう!からかわないでユウキ!」
「だってレイカをからかうと面白いんだもん」

朝霧財閥の令嬢、朝霧レイカと、九条ユウキは仲がいい。
レイカは元々人付き合いが苦手で友達もできず、ずっとクラスで浮いた存在だった。

「レイカちゃんってテストの点数あんまりよくないんだね」

クラスで浮いていたのはユウキも一緒で、

「なっ・・・」

ユウキは思ったことはすぐに口に出してしまうタイプだった。

『レイカさんってお嬢様なんでしょ?何かお高くとまってる感じして嫌だな』
『わかるわかる』

『そうかな?私はそうは思わないけど』

ユウキは、相手が同調してほしいときも、はっきり自分の考えを言うような子だった。そして、彼女もまた、【空気が読めない子】としてクラスから浮いた存在になった。

「テストの点数が悪いのは数学だけよ」
「本当だ。簡単なかけ算で凡ミスしてる」
「むっこ、これは・・・凡ミスで、その、ほんとに苦手なのは数学だけで」
「勉強教えてあげようか?私数学得意だから」
「本当ですの?」

ぱあっと微笑んだレイカに、頬杖をついたユウキが悪戯っぽく微笑んだ。
「うん、7の段を一緒に復習しよう」
「ちょっと!バカにしてるでしょ!」

たまたま前と後ろの席になった2人は、

「あははっ」

ユウキがレイカをからかって、レイカがぷんぷん怒りながら2人はいつの間にか、少しずつ距離を縮めていった。

「中学の修学旅行、行きも帰りも隣の席に座りましょう」

レイカは顔を赤らめて、勇気を出してそういった。

「うん、そうだね」

レイカは、自分のことをお嬢様としてみない、普通の女の子として見てくれるユウキのことが大好きだった。
ユウキと一緒にいると安心した。

バスでユウキの隣に座ったレイカは、一緒にユウキと東京を回るのが楽しみすぎて沢山付箋をしたガイドブックを読んで散々解説をした後、疲れて寝てしまった。

ユウキは、窓に頭を傾けているレイカの肩を抱いて自分の方へ抱き寄せた。

「ほんと可愛い」

作家コメント
こっちも実は大好きなんだよって百合が大好きなんです
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